PEEK樹脂の用途とメリット(半導体分野)
PEEK樹脂は、用いるとどんなメリットがあるのか? その性質の特徴より見て行きましょう。
ここで表記する内容は、Victrex®PEEK™の物性を元にした内容です。
ここで表記する内容は、Victrex®PEEK™の物性を元にした内容です。
半導体分野
半導体製造分野においては、ウエハサイズの大型化、小型ノードへの移行、過酷な化学薬品と熱加工という難環境の中、ウエハキャリア、CMPリング、FOUP、ワンド、マトリックストレイ、テストソケットなどにより優れた使用可能な材料がないかという調査に直面しています。
特に、半導体製造分野における大部分のニーズが、上述のウエハサイズの大型化とより細い回路幅の高密度集積回路の小型チップ化にあり、そのために製造ライン上の汚染管理および対策が高く求められています。
このようなニーズに応えるのが高性能ポリマーVictrex®PEEK™樹脂です。
一般のプラスチックから並外れた強度を備え、かつ容易に加工しやすい熱可塑性樹脂であり、耐摩耗性、静電気放電(ESD)制御、厳しい公差など特定の特性要求を満たす事が可能です。
半導体分野におけるPEEK樹脂(Victrex®PEEK™)のメリット
- 高純度樹脂であるため、不良品が減少、歩留まりの向上、スクラップの減少、粒子汚染減少。
- 耐熱性による加工生産性の向上(周期間の冷却が不要)。
- 高温環境でも物性を保持し、高い加工性能を提供。
- 高い耐衝撃性、その他の機械的特性 -> 装置設定時間短縮と急速化。製品の一環性。
- 殆どの化学薬品に対する高い耐薬品性を有し、部品寿命が長期化。
- 総合的なシステムのコスト減少。
PEEKは、ウエハ処理デバイスとして人気が高く、従来のポリプロピレンなどの材料でできたキャリアに比べて、製品の歩留まりがかなりUPすることが分かっています。
ウエハ製造、拡散工程、ウエハ検査、バックエンド加工などにおいて、他の樹脂に比べて明確な利点があります。