PEEK樹脂の用途とメリット(食品加工分野)
PEEK樹脂は、用いるとどんなメリットがあるのか? その性質の特徴より見て行きましょう。
ここで表記する内容は、Victrex®PEEK™の物性を元にした内容です。
ここで表記する内容は、Victrex®PEEK™の物性を元にした内容です。
食品加工産業分野
食品・飲料加工業者の間で現在問題になっているのが、ブッシング、リング、シール、スクレーパブレードなどからのはがれ、潤滑剤による汚染などです。
PEEK樹脂は、これらの問題を解決できる最高性能を持つ溶融成形加工が可能なポリマーの一つであり、アメリカ食品医薬品局(FDA)の必要条件に準拠しており、食品接触用途に対する使用の安全性が認められています。
また、複数の特性をもつPEEK樹脂は、食品加工用のステンレススチール、アセタール、ナイロンなどの部品に対して性能的にも費用効率的にも代替することが可能です。 これらの部品が金属のはがれ汚染、スチームや薬品による劣化、潤滑剤による汚染やしみなどの問題によって、従来の頻繁なメンテナンスの必要性というデメリットを克服します。
食品加工産業分野におけるPEEK樹脂(Victrex®PEEK™)のメリット
- 長期持続する耐引っかき性。
- 優れた耐摩耗性および低摩擦係数。
- PEEK全純正グレード、ガラス繊維強化グレードは、FDA規定の必要条件を満たす。
- 食品・飲料加工、洗浄装置など広範囲にわたる温度変化を伴うものに最適。
- 一般的な溶剤に不溶、酸・塩基・塩・スチームなどに対して優れた耐久性。
- ナイロンやその他のポリマーに比べて、大幅に低吸湿。
- 非常に厳しい環境下で、金属よりも優れた性能を示す。
- 耐摩減性であるため、厳しい磨耗を伴う用途に使用可能。
Victrex®PEEK™は、ベアリング、シーティング、シール、精密切刃、エネルギー効率の良いポンプなど食品加工の構成部品を、最高の生産レベルで稼動させることが可能です。 乾燥製品、ペースト状製品、製粉化、乳状化、粒状化、液状化、ピューレなどに加工する全工程にわたって高効率を実現します。
その他、塗料として分散液の形で提供されており、料理器具向けに使用されています。その結果、塗装品は耐久性、耐引っかき性が確保され、耐摩耗性と耐摩減性が向上します。